読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

元抗がん剤病棟の看護師ブログ

抗がん剤病棟で勤務経験あり。抗がん剤に対して漠然とある「恐怖」「不安」を少しでも解消できるよう、私なりに知ってほしいこと、伝えたいことを書いています。知ることで解消できることもきっとあるはず。患者さん・家族に伝えるつもりで綴っています。

【抗がん剤の副作用】アレルギー反応・過敏症ーー投与後一番最初に出る副作用はこれ!!

 抗がん剤投与時にまず気を付けなきゃいけないアレルギー反応についてお話しします。

世間では、副作用=吐き気、脱毛、便秘等が真っ先に挙げられますが、

これらが出現するよりも前に起こる可能性がある副作用について、あまり知られていないように思います。

頻繁に起こることではありませんが、出現しなかったらラッキーくらいの気持ちでいた方がいいと思います。

 

f:id:moko-L:20160604222207p:plain

  ー目次ー

 

①アレルギー反応とは&メカニズム

アレルギー反応は、過敏症とも言います。

アレルギー反応・過敏症は、異物に対する生体防御システムが過剰あるいは不適応に反応することで起こります。

簡単に言うと、抗がん剤は異物なので、初めて投与したときに身体がびっくりして防衛反応が起きてしまう可能性があるということ。

急性のものは、薬剤投与後早期に出現します。抗がん剤の早期アレルギーは、5分以内に出現する可能性があると言われ、投与開始5~10分間は看護師が付き添ったりして反応を見ます。

遅発性のものは、薬剤投与24時間~数日後に出現します。

 

 ②起こりやすい抗がん剤

一例ですが、アレルギー反応が起こりやすい抗がん剤の種類を挙げておきます。

アルファベット表記のものは、治療法(化学療法)の名前・レジメンです。

 

・タキソール(パクリタキセル)・・・CBDCA+PTX など

・ロイナーゼ(L-アスパラギナーゼ)

・ブレオマイシン・・・ABVD療法 など

・シスプラチン・・・CDDP+VP-16、CDDP+VNR、CDDP+GEM、CDDP+CPT-11 など

・カルボプラチン・・・CBDCA+VP-16、CBDCA+Pem、CBDCA+GEM、CBDCA+DOC、CBDCA+PTX など

・メトトレキサート・・・HDーMTX

・キロサイド・・・CHASER、CHASE

 

抗がん剤の種類は様々ですが、自分の投与予定の抗がん剤の種類が何かによって、起こりやすい副作用の特徴はあります。

それらを少しでも知ることができれば、早期発見・早期治療につなげることができます。

 

 ③症状

前駆症状で気づくことが大切!

前駆症状というのは、ある病期の起こる前兆 という意味なんですが、

アレルギー反応は、抗がん剤を投与してすぐに呼吸停止!といったものではありません。

「なんかおかしいな」「いつもと違う感じ」などと前触れみたいなものはきっとあるはずです。

症状は個人差もありますが、一例として挙げます。

掻痒感・・・身体が急に痒くなってきた

蕁麻疹・・・身体にボツボツがでてきた

紅潮・・・抗がん剤投与前に感じてなかった「ほてり感」がある

口腔内・咽頭不快感、くしゃみ、咳・・・口や喉がムズムズ痒いような違和感がある

冷汗・・・冷や汗が出たり、急にぶるぶる寒気がする

呼吸困難感・・・息苦しい

動悸・・・胸がバクバクしたりドキドキする

しびれ・・・唇や指先などの抹消がビリビリする

脱力感・・・さっきまで動かせていた体に急に力が入らなくなる

めまい・・・目が回るような感じや、物が揺らぐ感じがする

悪心(おしん(吐き気のこと))・・・気持ち悪くなり、吐きそう

腹痛・・・お腹がキリキリ、キュルキュルなどと痛くなる

 

 

アレルギー反応は、 消化器系や呼吸器系、循環器系に出現するなど、人によって反応や出現時間など様々です。

看護師も状態観察、バイタルサインのチェックを行い、それらの出現にいち早く気づけるよう努めます。

 

抗がん剤治療に対して、不安や恐怖を持っていて当然です。

「おかしいな」「なんか変だな」と思ったら、重症化する前の前駆症状で知らせてください。

早期発見して早期対応することが、重症化させない、次回の治療のデータ(参考)・対策に繋がるのです。

 

④予防、対策

予防的なステロイド剤の投与・・・発生頻度の高いがん化学療法薬に対して、投与する流れの一つとして組み込まれている。もしくは、一度アレルギー反応・過敏症様の症状が出現した場合は、そのレジメン(抗がん剤コースみたいなもの)に追加して投与する。

 前駆症状の観察と早期の対応

<軽微な過敏症>

1)投与を中止し、バイタルサイン(体温や血圧、脈など)測定と発現している症状を把握

2)医師に報告し、指示により対症療法

3)症状消失後、投与を再開・継続するかの指示を受ける。→再開するときは速度をゆっくりにする場合もあります。

 

<アナフィラキシー(最も重篤な過敏症の状態)が疑われる場合>

1)直ちに投与を中止する。

2)発見者は患者のそばを離れない。

3)応援を依頼し、医師に知らせる。

4)バイタルサインのチェック、心電図モニターを開始

5)アナフィラキシーショックの場合は、救急蘇生を行う

 

⑤治療

 

医師の指示に従い、出現した症状に適切な検査・処置・治療を行っていきます。

 

⑥私の体験談

今まで話してきて、読者様に不安や恐怖を増大させてしまっているかもしれません。

私の経験上ですが、アナフィラキシーほどのアレルギー反応は、そうそう出現するものではありません。

私が見てきた中で一番多かったのは、掻痒感と蕁麻疹です。

赤く腫れて盛り上がる感じの蕁麻疹が1,2個できるといった感じです。蕁麻疹がなくても、お腹や太もも、腕の内側とか、皮膚が薄くて柔らかいところが痒いということもあります。

あとは、軽度の鼻水です。たらーと垂れる感じではなく、なんとなくムズムズして、しゅんしゅんとすする感じ。それも一時的なものでした。

 

⑦家族にできること

 

もし、付き添いされているのでしたら、抗がん剤投与してからの患者さんに変化がないか注意してあげてください。

身体が赤くなっていたり、蕁麻疹ができていても、患者さん本人が気づかないこともあります。ほてったり、痒みがなければ、外見上の変化はなかなか本人は気づかないこともあります。一緒にいるからこそ気づいてあげることができるのです。

あとは、普通に話してあげること。

これが一番大切なことなんです。難しく考えなくていいんです。

「抗がん剤、始まったね」「どんな感じ?」

普通の他愛もない会話で十分です。

慣れてきたら、上のような会話なんてしない方もいます。家族の話とかされて過ごされています。

患者さん、家族がリラックスできることが、不安の解消につながります。

家族の方も、抗がん剤治療となると気が張りますが、「私がなんとかしなきゃ!」とそんなに気負いしなくて大丈夫ですよ^^

 

最後に

 

ありがたいことに、私は重症化するようなアレルギーに遭遇したことはありませんでした。

でも、消化器系、呼吸器系、循環器系、皮膚系など、アレルギー反応・過敏症の症状には個人差があります。その人に何が出現するか分からないのも事実です。

もしかしたら、早期発見・対応ができたから重症化しなかっただけで、前駆症状を見逃してしまったら、重症化していた可能性もあります。

そして、患者さん自身が、自分の異変に気が付いて教えてくれたことも、軽微な過敏症で済んだ最大の要因だと思います。

日ごろからのコミュニケーションが大切だと思います。

不安なことや心配なことは、遠慮することなく医療スタッフに表出してくださいね。

 

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

更新の励みになります。応援クリックお願いします!


にほんブログ村


にほんブログ村


にほんブログ村

読者さまも募集中ですので、良ければ登録お願いします^^

 

motokouganzains.hatenablog.jp

 

 

motokouganzains.hatenablog.jp

 

広告