元抗がん剤病棟の看護師ブログ

抗がん剤病棟で勤務経験あり。抗がん剤に対して漠然とある「恐怖」「不安」を少しでも解消できるよう、私なりに知ってほしいこと、伝えたいことを書いています。知ることで解消できることもきっとあるはず。患者さん・家族に伝えるつもりで綴っています。

急変時、最期の時、人工呼吸器つける?

急変時、最期の時、あなた、もしくは家族はそれをどのように捉えているでしょうか?

 

「いろんなチューブに繋がれて最期を過ごすのは嫌だ」

「最期は自然な形で迎えたい」

「機械にゆだねてでも生きることができるなら、人工呼吸器をつけて延命したい」

「最期を迎えるときがきても、死ぬ前になんとかして家族に会わせたい。それまでの延命は可能?」

 

今回は、人工呼吸器、最期の延命について私の考えを書きます!

 目次

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CPR(心肺蘇生法)とは

 

CardioPulmonary Resuscitation: CPR(しー ぴー あーる)は、呼吸、または心臓が動いていないと見られる人の救命へのチャンスを維持するために行う措置のことをいいます。

人口呼吸(マウス トゥー マウス)と胸骨圧迫が中心で、特に胸骨圧迫が重要です。

感染症が疑われたり、顔面のケガなどで困難な場合もあるので、人工呼吸は最悪しなくてもいいと最近ではなっています。

医療現場以外にも、救急車を待つ間で行う心肺蘇生もこれにあたります。

しかし、医療現場とでは、上記の場合に行う心肺蘇生法とは内容が異なります。

 

DNRとは

Do Not Resuscitate:DNR(ディー エヌ アール)は「心肺蘇生はしないでください」との意思表示であり、余命が限られている場合に、無理・無駄な蘇生はしないでほしいという蘇生拒否です。

治療拒否とは違うので、あくまで呼吸・心臓停止した際での「無理・無駄な蘇生だけ拒否」ということです。

 

もしもの時はどうしたいか、日常で話しておくことが大切

家族と、「もしもの時どうするか」とか話したことありますか?

病気になってても、なってなくても です。

別に改まって聞かなくてもいいんですよ。

テレビ見てるときに、その手のニュースとか特集とかいっぱいあるじゃないですか。

今で言うと、市川海老蔵さんの奥さん、小林麻央さんが進行性がんの乳がんだと発表されましたね。北斗晶さんもそうですし、芸能人の「がん」の公表も珍しくない。

そんなときに、

「病気って怖いね。お母さんは、最期どうしたいとかある?」とか、さらっと聞けばいいんですよ。

改まって、ー命について考えるーみたいな時間なんて、日常の会話ではなかなか出てくるもんじゃない。

ましてや、病気になったときは、本人も家族も不安なのに、そんなこと、酷で聞きにくくなっちゃいますよ。

さらに、病気になると、り患した病気にもよりますが、「医療費すごくかかるんだろうな。家族の負担や迷惑になっちゃうかな。」と自分の気持ちよりも家族の気持ちを優先しがちになる。

これって、その人の本心じゃないですよね?

患者本人の意思は、病気になったときは最終確認するくらいの気持ちがいいと私は思っています。

「お母さん、前は延命してほしいって言ってたけど、そのようにしていいんだよね。」

「延命措置はしないでって言ってたけど、気持ちは変わりない?」

日ごろのコミュニケーションが重要だけれど、遠方に住んでたりすると、そういうわけにもいかないかもしれない。

でも、何らかのタイミングで、それとなしに意向は知っておくといいと思います。

 

CPR確認のタイミングは?病状説明のICで、医師が確認することも

化学療法(抗がん剤治療)に限らず、病気になったとき、治療が始まるときなどに、必ず医師から病状や治療方法など説明があります。それをICと言います。

余命や状況によりますが、そのICでCPRについて確認されることがあります。

治療していく過程で、患者の状態がどのように転ぶか分かりません。もちろん、好転していくこと、完治や寛解を目指していきますが、その限りではありません。

事前にCPRの話をふっといたうえで、「返事は相談してきてからでいいですよ」みたいなパターンもたくさんあります。

他には、今すぐにCPRについて確認するような状況でなかった場合、例えば、抗がん剤治療で治癒、寛解を目指して余命に余裕がある場合などです。

こちらの場合も、返事は家族と相談してから といことも可能ですが、急ぐ場合や急な状態変化が見られたときは返事を早急にしなければいけないかもしれません。

そうした場合は、本人・家族でよく話し合っておいたほうがいいです。

 

一番避けたいのは、患者本人の意思が分からないまま、話せなくなってしまうこと

病気が悪化したり、急変したりした場合に、患者さんが話せなくなってしまうことがあります。

話す余裕がない、話すこと自体ができなくなってしまった、寝たきりで植物状態みたいになってしまった などなどです。

本人の意思が分からないまま、急変時の対応や延命措置などについて家族が話し合うのもつらいものですよ。

家族間で意見が一致すればいいけど、割れることもあります。

もちろん、家族の思いもすごく大切です。

大好きな家族が一分一秒でも長く生きてほしい

これを思うのは、当然だと思います。私も思います。

でも、基本となるのは、患者本人の意思です!これは一番最優先してあげることです。

もし、患者本人の意思が分からないまま、話せなくなってしまった場合は、よくよく家族で話し合ってください。

そうならないためにも、事前に意思を知っておくことが大切です。

 

 

人工呼吸器を実際つけたら・・・

たぶん、想像以上に家族が辛いと思います。

患者本人は、状態も悪いしでそんなに分からないと思うんですが、見た目的にも、それを目の当たりにするのは、私だったら辛いです。

大好きな家族が、喉を切られてそこから大きなチューブが出ていて、ベッドの横には小さな冷蔵庫みたいな大きさの器械(人工呼吸器)が置かれて動いているんです。

頻回になるアラームに、落ち着かなくなってしまうかもしれません。

中には、見るのが辛くて、面会が減ってしまう方もいらっしゃいます。こんなはずじゃなかった、というのは凄く悲しいです。

 

人工呼吸器を最終的に離脱できればいいけど、余命が限られていて、患者本人に負担が掛かるような延命措置は、私はどうかのかなと思います。

本人の意思ならいいけど、たまに、家族が急変時にパニックになったり、DNRのつもりだったけど、やっぱり人工呼吸器つけよう!と気持ちが変わったりすることがあります。

そうした場合に、上記のような「こんなはずじゃなかった」はとても辛いです。

そんなんじゃ患者本人がかわいそうです。意思と反することをされてしまって、そう思われてしまったのですから・・・。

 

人工呼吸器を使用して、最期まで延命するとなったら、最後の最期まで寄り添うという覚悟も必要だと思います。

 

DNRを選択するのは、悪いことなのか?

患者の状態変化に伴い、家族にCPRについて確認します。

そのときに、他の家族とも相談してきてくださるんですが、「蘇生をしない!」ということの決断を下すのに、本当にこれでいいのかと迷われる方もいます。

「何かしらの方法で生かすことができる命を、自分の決断で止めてしまっていいのか」という思いがあるからでしょう。

そう思うなら、なおさら本人の意思を尊重してあげれるように、確認しておくことが重要です。

迷いのある選択は、「こんなはずじゃなかった」になりかねません。

ー人間らしく死ぬーという言葉がありますが、それを選択した というように視点を変えれば、それも間違いではないし、悪いことではないと思います。

 

家族が到着するまでのCPRは可能なことも

家族Aは到着してるけど、家族Bが病院に向かっているから、それまで延命したい

DNRだけど家族が間に合うまで・・・というのはやっぱりあって、時間や状況にもよりますが、昇圧剤の使用や胸骨圧迫などをしてなんとか命を繋ごうとする場合もあります。

患者本人の状況によって不可能な場合も多々あるので一概には言えません。

そういった場合は、家族が到着次第、自然に任せるという形になります。

治療を全てやめるわけではありませんよ。経過をみながら、それ以上の無理な延命はしないということです。

 

最後に

延命や尊厳死など、色々社会的にも悩まされることはたくさんあります。

患者にとってのQOL(生活の質)を重視することも大切ですし、家族の意思も大切です。

でも、何よりも、患者本人の意思が最も重要です。

日ごろの会話から、何気なく意思をくみ取ることができればいいと思います。

 

 

私は、「70代で自然な形で死にたい。できればぽっくり逝きたい」と公言しております。

そんな感じで、重い内容なだけに、ネタとして話せるうちに話しておくのもいいかもしれません。

 

 

 

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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