元抗がん剤病棟の看護師ブログ

抗がん剤病棟で勤務経験あり。抗がん剤に対して漠然とある「恐怖」「不安」を少しでも解消できるよう、私なりに知ってほしいこと、伝えたいことを書いています。知ることで解消できることもきっとあるはず。患者さん・家族に伝えるつもりで綴っています。

【抗がん剤の副作用】口内炎(1)--口の中の傷は治りやすい?発生させない&悪化させないことが大切!

今回は、抗がん剤の副作用の「口内炎」についてです。

「抗がん剤をして、口内炎なんてできるのー?」って思われる方もいますが、意外とできたりします。

 

口の中の傷は治りやすいと一般的に言われてますが、それは免疫機能が正常に働いていた場合です。

 抗がん剤治療によって口内炎が発生し、治癒に至らない状態で骨髄抑制が始まって、再発を繰り返す、悪化させるということもありえることなんです。

 

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  口内炎とは

口腔内の粘膜にある細胞が何らかの物理的(もので傷つけたり)・化学的(抗がん剤治療)損傷を受け、炎症反応や潰瘍形成を来たしている状態

 

口内炎のメカニズム

1、抗がん剤による直接作用

・抗がん剤はフリーラジカル(活性酵素)を発生させ、がん細胞に対して殺細胞効果を発揮する。その際にできた活性酵素が正常細胞である口腔粘膜にも働きかけ、酸化ストレスを与えて粘膜を破壊・炎症を起こす。

・抗がん剤によって細胞のDNA鎖の損傷を引き起こすため、粘膜細胞が直接障害される。

2、抗がん剤による好中球減少に伴う局所感染に起因する2次的なもの

・骨髄抑制の時期によって免疫力が低下し、唾液量が減少することにより、口腔内の常在菌(細菌・真菌・ウイルス)に対して易感染状態となる・

・放射線療法による口腔粘膜の障害や唾液腺の障害による唾液分泌量の低下

・口腔内の乾燥は細菌感染のリスクを高め、口内炎のリスク因子となる

 

 口内炎発生時期・期間

抗がん剤投与開始日を1日目とすると

34日目:口の粘膜が腫れぼったい感じ

67日目:粘膜が赤くなり、一部がはがれる

1012日目:粘膜の赤み、潰瘍の強い時期

2128日頃:粘膜の再生が進み、治癒する

★口内炎の発生時期は抗がん剤投与開始4日目頃~21日前後である=Nadir(骨髄抑制期の一番血球が低下するとき)の時期とかぶっている!!!

 

口内炎の症状

・疼痛、発赤、腫脹、出血などの炎症症状

・口腔内乾燥、飲食物がしみる、飲み込みにくい

・経口摂取不良や誤嚥、感染の合併により全身状態が悪化する

 

口内炎を起こしやすい抗がん剤の種類

<>内は使用されているレジメン例

発生頻度60%以上:オンコビン<R-CHOP>、ドキソルビシン、5FU高容量

発生頻度30~59%:メソトレキセート<HD-MTX>、キロサイド<DNR-AraC>、タキソテール、タキソール、イダマイシン

発生頻度1029%:コスメゲン、マイトマイシン

発生頻度10%以下:ベプシド<CDDP-VP16>、エンドキサン

 

抗がん剤の副作用で聞きなれない口内炎ですが、発生頻度50%以上の薬剤を見ても、悪性リンパ腫や肺がんなどの治療で使われる薬剤が多いです。

そう考えると、副作用としては、発生しやすいものだと言えます。

 

患者側の口内炎のリスク因子

・口腔内の病変の有無(歯周病・口内炎・う歯)

・歯列・義歯の調整状況といった口腔内の状況

↑抗がん剤治療開始前に、口腔内・歯・義歯の状態を整えておくことが大切!

・経口摂取量や栄養状態の低下

・喫煙やアルコール、香辛料などの刺激物の摂取

・不適切な口腔ケアの習慣←感染予防行動(歯磨き・うがい)の見直し

・脱水

・糖尿病やステロイド薬の使用による免疫機能低下

↑必ず、服用している薬はお薬手帳を持参して、主治医に報告してください

・高齢者や若年者

 

 

口内炎を発生させない・軽症ですませるためにも、可能であれば上記のリスク因子を減らしておくことが大切です。

自分でできそうなことは、

①抗がん剤(化学療法)前に、かかりつけの歯医者に行って、虫歯の治療・義歯の作成と調整を終わらせておくこと

②歯磨き・うがいなどの感染予防行動の確立、適切なタイミングでの実施

だと思います。

 

抗がん剤治療をする病院は大学病院のような大きな病院が多く、そこに口腔外科があったりするので、「抗がん剤治療の時に、虫歯や口の中も一緒に治療してもらおう~」と軽い気持ちで”ついで”に治療を望まれる患者さんがいます。ですが、

・抗がん剤治療をする上で、緊急を要さない限り、治療しないで、退院後に近医の歯医者さんに受診してもらうことがほとんど

・口腔外科で、義歯の作成・調整はしない(私の病院ではできませんでした)

というのが現状です。

高度医療を提供する上で、その病院がもつ役割というのはあるので、近医でできる治療などは、かかりつけ医でやってもらうようお願いしています。

 

そして、入院での抗がん剤治療を終えたとして、

外来で抗がん剤治療を継続しながら、骨髄抑制のタイミングを見計らいながら、人込みを避けて外出のあれこれを考えながら、歯医者さんに通うのは大変じゃないですか?

抗がん剤治療をすると、脱毛や骨髄抑制など副作用への不安やボディイメージの問題などで、外出することが億劫になります。

 抗がん剤治療の開始前に、歯・口腔内の治療を済ませておくことは、最終的に患者さんのためになります。気持ち的に、外出する余裕がなくなってしまう人もいます。

 

自分でできる不安の種の除去は可能な限りしておきましょう。そして、抗がん剤治療に臨みましょう!

 

抗がん剤の副作用ー口内炎(2)に続きます。

次回は、「実際に口内炎になったら?」を記載予定です。

 

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

今回、更新するにあたり、2回も書いた記事が消えてしまうハプニングがあり、涙涙でした(TAT)

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